002日本橋江戸ばし

「日本橋江戸ばし」

 (安政四年(1858.1)十二月 夏の部)

    

町方の橋で擬宝珠が使用できたのは日本橋と京橋のみだった。

この絵を鑑賞する 江戸の市民にはそれが刷り込まれており、たちどころにクローズアップが日本橋、 遠景が江戸橋と理解できた。

日本橋から下流側を見た絵である。

江戸橋の手前は 木更津河岸。

江戸橋の背後は小網町の白壁の土蔵群。

クローズアップされた日本橋の 高欄の間に停泊する五大力船(房総・伊豆と江戸を結んだ)が見える。手前の橋上は 捧手振りの担ぐ盤台とそれに載った初鰹である。

これだけで初夏の季節感を共有できる。

 

「東京シティガイド江戸百景グループ」による

浮世絵

江戸時代に成立した絵画のジャンルである「浮世絵」を紹介してまいります。

0コメント

  • 1000 / 1000