016糀町一丁目山王祭ねり込

「糀町一丁目山王祭ねり込」 

(安政三年(1856)七月 夏の部)

  

 絵は半蔵門の南側から、桜田堀越しに半蔵門を眺めたものである。

当時の風景がそのま ま残っている。絵は山王祭の山車(ダシ)の行列をえがく。   

一番手は南伝馬町(現・中央区京橋の中央通りを挟んだ地区)の猿が乗った山車。

二番 手は大伝馬町の諌鼓鳥(カンコドリ)の出車。

まさに一番手の山車が半蔵門からお城に練りこも うとしているところである。

ずっと手前の諌鼓鳥が後に続かんとする。

山車の順序には諸 説があり、多くの解説書に、猿と鳥の順序が逆、云々が書かれている。   

「鶏の尾も太鼓の吹き流しも、みんな半分しか描かれていない。

これは半藏門へ入ってい くところなので半像と酒落たものらしい」(宮尾しげを)という。 


「東京シティガイド江戸百景グループ」による

浮世絵

江戸時代に成立した絵画のジャンルである「浮世絵」を紹介してまいります。

0コメント

  • 1000 / 1000